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本当は何に腹を立てている?相手?自分?

私たちはしょっちゅう腹を立てます。人混みで誰かの肘が当たった。前の車がノロノロ運転をし、後ろの車がピッタリくっついて来る。クラスメートに笑われる。母親が部屋をちゃんと片付けろとガミガミ言う。誰も自分の意図を理解してくれない。

毎日、私たちは多くのことに動揺したり、苛ついたり、腹立たしく思ったりします。

立ち止まって、なぜ腹を立てているのか、と自分に問いかけてみたことはありますか?

「だって、わかったって何度も言ってるのに、お袋はガミガミ言い続けるんだ。今日なんか、後をつけまわすんだから」 「あの気狂い野郎、こっちが制限速度ぎりぎりで走ってるというのに、前に割り込んで来るんだ!!!」

母親にしろ、割り込みをした人にしろ、相手に腹を立てるのは当然なんだ、という風に聞こえます。そんな状況下だと、腹を立てて当然だ、と言っているかのようです。

本当にそうなのでしょうか?

もう一つお尋ねします。あなたが腹を立てているのは、母親に対してだったり、割り込んだ人に対してでしょうか?

道路上でのことについて考えてみましょう。割り込まれると、多くの人はアクセルを踏み込んで加速し、リベンジのため相手を追い越します。路上での激怒、として知られている現象ですね。

けれど、同じ状況下でも腹を立てないドライバーも大勢います。冷静に相手を割り込ませてあげます。にっこりする人さえいるのです。

この対照的な態度の違いは、何を語っているでしょう?

腹を立てたドライバーは、割り込まれた途端に、負けた、と感じ、それを受け入れることができません。高速道路を運転することが突然競争になってしまって、絶対に勝たなければ気が済まなくなるのです。

冷静なドライバーにとって、運転は、目的地につくための手段であって、勝たなければならない競争ではありません。だから、誰がが割り込むと、「あの人みたいに私は急いではいない」と考えることができるかもしれません。

腹を立てるドライバーは、実は、自分自身が負けてしまったことに腹を立てていて、割り込んだドライバーはその怒りを誘発したに過ぎません。

小言を言う母親の場合はどうでしょう?すでに自分の部屋が散らかっていることに、前から恥ずかしく感じているのに、母親の粗探しのせいで、罪悪感やバツの悪さが刺激されてしまいます。だから、それを思い出させる母親に腹が立つのです。

私たちはみんな、怒りを正当化するために他人を責めます。「私に向かってこんな物を発射して来る!」と言うふうに。でも、怒りの種は私たちの中にすでに存在しています。他人はそれを誘発するだけです。つまり、私たちは、自分自身に腹を立てているのです!

だから、今度腹立たしいことに出会ったら、反撃する前に一呼吸して、自分が腹を立てていることに気づきましょう。第三者になって、自分に「あら、あなたは腹を立てているのね!」と言いましょう。

自分が腹を立てている事実を認識し、受け入れましょう。それから、「なぜ腹が立つの?」「あなたが動揺しているのは、何に対して?」と自問しましょう。あなたの中にある怒りの種を探しましょう。

きっとあなた自身の中に新しいものが見つかるでしょう:競争心、困惑、罪悪感、恥、不安感、など。

この新しい発見は、自分を探るきっかけになることでしょう。

自分の中にいる質問者、つまり、中立で、超然とした観察者、を見出し、開発し、育てることは、自分を理解し癒すための鍵です。怒りのような否定的な感情は、それを見つける手助けをしてくれることでしょう。

もしお子さんがおられるなら、この観察者を見つけられるよう手助けをしてあげましょう。子供は指導してもらうと、上手に見つけます。それを通して、彼らは健康で成熟した大人に成長していくことでしょう。

「本当は何に腹を立てている?相手?自分?」への1件のフィードバック

  1. 中村ちさと

    入院中、私はしょっちゅう腹を立てていました。対象は大抵看護師さんです。歯の健診の予定が入っているのに、しかもそれは前から決まっていたことらしいのに、昼間の看護師は私に伝えず、時間になって別の看護師が「歯の健診です!」。昼ご飯が終わって、おびただしい数の薬を飲み終わり、やっとゆっくりできると横になった矢先のことでした。また、ある時は、血糖値を毎食前に測り、看護師がカルテに入力しないと私は食事をいただけなかったのですが、ちゃんと入力するのを目撃したのに、食事時間の20分過ぎても食事が来ないのです。さすがにおかしいと思って、ナースステーションに行き、その旨を伝えると、「血糖値」という返事。「とっくに測ってもらいましたが」カルテを確認し、「あっ、すみません」これ以外でも、書ききれない程ありました。コロナ禍で、忙しさが普段とは違うことは理解できますが、プロならば、忙しさを理由にしてはいけない、事と次第によっては医療ミスにつながるではないかと叫びたくなりました。
    食事が来ないことなどは、取るに足らないことですが、もし私がもっとおとなしい患者だったら、昼食抜きになった可能性もあります。
    私の「腹立ち」は、全て他者のみに起きたことなのでしょうか。今もって分からずにいます。

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